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2008-01

風邪、「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」、デイリーポータブルZ

 どうも風邪をひいたみたい。ここ数日、根をつめて仕事したからかな。新薬成分配合の「エスタックイブ ファイン」を飲んで、1日を過ごす。早退したいけど、なかなかそうもいかない。
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」を観る。前作までのストーリーはほとんど覚えていないけど、それなりに楽しい。主人公のハリーには終始違和感。でも、それも気にならない。映画館では観ないけど。
 最近、「デイリーポータブルZ」を読むのが日課だ。ニフティーが運営しているサイトで、「納豆を1万回混ぜてみた」とか、「ダンゴムシの速度」とか、ちょっと変わったネタを真面目に面白くレポートしている。B級っぽい雰囲気で、検索してもどこにもないような情報がいい。今日は「ミルクガニの煙突焼きを食べてきた」が面白かった。深海に住むカニを穫って、船の排気口の熱で加熱して食べるという話。漁師さんの、アバウトな感覚がいい。でも、美味しいのかな。

「ゴーヤーちゃんぷる〜」、メロンソーダ、「ネットワーク対戦クイズAnswer×Answer」

 今日で、3カ月連続の二桁更新。ずいぶんと熱心に更新しているつもりだけど、意外と少ないものです。
 朝、早く目が覚めて、映画「ゴーヤーちゃんぷる〜」を見る。気になる女優、多部未華子主演。東京のイジメられっ子が沖縄・西表島を訪ねて、人や自然とのふれあいを通しながら成長する物語。沖縄モノは、すでに映画の一ジャンルといえそうだけど、まさにそのど真ん中をいく映画。でも、失敗。セリフは常套句のてんこ盛り、展開は予定調和で、ちょっと退屈。多部未華子の演技は、まだ未知数かも。
 天気が良いので、病み上がりのこどもを連れて散歩。途中、モスバーガーで昼食。メロンソーダを気前良くひっくり返すこどもの頭を、ひっぱ叩くも、ケロっとしている。ふらりと入ったゲームセンターで、セガの「ネットワーク対戦クイズAnswer×Answer」を体験。前にも一度やったが、これが面白い。リアルタイムで、画面の向こう側にいる見知らぬ相手とクイズ対決。負けると、本気で悔しい。今度、また、こっそりやってみよう。

矢野沙織、「この世には二種類の人間がいる」

 昨夜は、久しぶりのコンサート。サックス奏者・矢野沙織のライブを観に行く。「報道ステーション」のオープニング曲を手がける21歳。デビューは16歳とずいぶん早く、すでにベテラン然とした雰囲気かなと思っていたけど、まったくの真逆。ぎこちないほど初々しい。バックのベテランミュージシャンも温かく見守っている感じだ。演奏はケレン味がなく、気持ちが伝わってくる。今しか出せない音色に立ち会うことができたのかもしれない。
 22時に帰宅すると、すでに女房とこどもは就寝。こどもが風邪を引いたらしい。そそくさとお風呂に入って、自分の部屋でごはんを食べて、中野翠の「この世には二種類の人間がいる」を読む。大通り派と路地派、キチッと派とザッと派など対立軸を考察したエッセイで、個人的には中野翠派なので共感できる部分が多い。そのなかに、嫌いな言葉を持っている人と持っていない人という話があった。中野翠は、「ノミュニケーション」「エッチする」「ぶっちゃけ」を小気味よくこき下ろす。そういえば、嫌いな言葉ってあるかもしれない。「〜じゃないですか?」「ブラッシュアップ」「セレブな〜」「空気が読めない」とか。意外と普通か。

「太陽に恋して」「オーシャンズ13」

 ファティ・アキ監督の「太陽に恋して」(今年6本目)を観る。ドイツ映画ってどんなものかなと思っていたけど、日本の堤幸彦監督、本広克行監督みたいなテンポの良さとエンターテイメント性があって、意外と新鮮。いわゆるロードムービー。ハンブルグからイスタンブールの旅を通して、男女が結ばれるという内容。脚本は今ひとつだけど、ドタバタぶりが面白く、ゴールを見届けたくなる。ヨーロッパでは、ヒッチハイクはよくある移動習慣なのだろうか。不思議。それにしても。主演のクリスティアーネ・パウルは土屋アンナに似ている。 
「オーシャンズ13」を見る。いかにもハリウッド映画らしい。

井の頭公園、ハンバーグ、「薔薇のない花屋」

 週末は、こどもと一緒に井の頭公園へ。ボートに乗って、モルモットに触って、ブランコ、小さな遊園地で遊んで、水琴窟の音色を聞いて、彫刻館をのぞく。年々、井の頭池の汚染が進んでいるようで、エサやりが禁止になっていた。といっても、知らなかったので、甘いマルボーロをいっぱい鴨にあげる。
 月曜日の朝、雪が積もっているかなと思ったけど、そんなことはまったくなくて、拍子抜け。午前中は、まじめに仕事して、午後から玉木宏主演「KIDS」の試写会へ。玉木宏、声が低い。演技はやや硬いが、男臭さをまき散らし、ストレートに感情表現しているのが好ましい。歳をとった玉木宏を見てみたいと思わせる。久しぶりに見た斎藤由貴も好演。ほんの少し、涙が出る。
 お取り寄せのちょっといいハンバーグが会社に届く。今日の夕食は、ハンバーグだ。その旨を、女房に電話する。19時30分に帰宅。が、すでに、夕食を済ませている女房とこども。どうして待ってくれないのだろう。頭にきて、切実に悲しくなる。
 独り、ハンバーグを食べて、ドラマ「薔薇のない花屋」を見る。野島伸司らしい展開。香取慎吾の語り口が、萩本欽一に似ている。仮装大賞で一緒に仕事をしている影響かなと考える。

川上弘美「東京日記2」、川上未映子、クリームシチュー

 今日も終日、企画のことを考える。でも、ほとんどやる気が出ず、ぼんやり。冬休みをとって、海外旅行に行っている同僚もいて、くやしい。
 帰りに川上弘美の「東京日記2 ほかに踊りを知らない」を買う。サイン本とあったので、つい手がのびた。小説のイメージと同じ、やわらかい、ふわふわとした文字で名前が書いてある。そっけない感じが、またそれっぽい。久世光彦さんのことが書かれてあって、胸が熱くなる。
 芥川賞に川上未映子氏が決まる。受賞作は読んでないが、最近出た新刊を読んでいたところ。散文的な文体で、少し戸惑う。評価は割れなかったのか、気になるところ。選考委員の川上弘美はどう評価したのだろう。
 夕食はクリームシチュー、アジフライ、みそ汁、ごはん、日本酒。お昼に鳥のからあげを食べたので、クリームシチューの鶏肉を残すと、こどもに叱られる。
 こどもと添い寝をしていたら、そのまま就寝。5時に目が覚めて、少し気持ちが沈む。

トイレ、「少女の髪どめ」、「過去のない男」

 連休明けの仕事は、気をもむことが多くて、肩が凝る。面倒なことは明日へ先延ばし。
 トイレから聞こえてきた、娘と女房の会話が面白かった。
「今日はウンチは出ないの?」(妻)
「うん、出ない」(娘)
「どうして?」
「だって、ウンチが外に遊びに行っているから」
「あら、大変ね」
「ちょっと待って」
「どうしたの?」
「いま、帰ってきた。ウンチ、出そう」
子供って、すごいなって思うのはこういう瞬間である。
 朝食はパンとリンゴ、バナナ、牛乳、黒ゴマ&きなこ入りヨーグルト。昼食はドトールのミラノサンドBセット。夕食は、エビ&肉シューマイ、ほうれん草のごま和え、ひじき、納豆、みそ汁という献立。健康的な食事だなと思うけど、そのあとビールとせんべいをポリポリ。ドラマ「薔薇のない花屋」を見ようと思うが、録画しておらず、映画を見る。1本目は、イランの巨匠・マジッド・マジディ監督の「少女の髪どめ」。日本では、一歩間違えればストーカー呼ばわりされるほどの献身的、盲目的な愛を少女に捧げる少年の物語。恋は人を育てるのだとあらためて思う。続けて見たのはアキ・カウリスマキ監督の「過去のない男」。「かもめ食堂」と同じヘルシンキが舞台で、温度の低い演技と演出が共通している。下流社会の暮らしぶりが描かれているが、そこもまた北欧らしいシンプルライフ。質素な食卓ではあるけれど、悲壮感はなくて、すごく健全に見える。サラサラとしたあのスープはどんな味なんだろう。
 深夜3時に就寝。

「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」、「あなたになら言える秘密のこと」、「早春」

 今年は、映画をたくさん観よう。たくさん観て、たくさん忘れるをテーマに。今年最初の映画は 「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」。痛快なアクション映画で、浮き世を忘れようと思ったが期待外れ。「ギルバート・グレイプ」のころのジョニー・デップが懐かしい。繊細で、膝を抱えていたジョニー・デップが好き。
「あなたになら言える秘密のこと」は、イザベラ・コイシュ監督、サラ・ポリー主演。あらすじからだいたいこんな映画かなと思い観はじめるが、予想と違って佳作。油田採掘所の寂れた風景が絵画的に美しい。思うままにならない人生の諦めと悲しみが、錆び付いた甲板や鉄塔、配管の風景に表れている。なぜ、主人公のサラ・ポリー演じる女性は、心を閉ざしているのか。その秘密に、不意を衝かれる。民族間の紛争が生んだ、不条理で圧倒的な暴力がある。暴力の前に立ちすくんでしまう。食事のシーンが印象的で、食べるという行為に心の内側を見せたイサベラ監督の演出が好ましい。ティム・ロビンスの演技は、それにしても信頼できる。
 小津安二郎の映画が観たくなり、「早春」を観る。倦怠期を迎えた夫婦の危機の話。不倫がテーマと言えそうだけど、不倫という響きがもつ愛欲も、ドロドロとした修羅場とも無縁で、ほんの少し魔が差したという健やかな浮気が描かれている。なにしろ、職場の同僚同士で湘南へハイキングに行く時代である。貞淑という言葉が、まだまだ健在していた頃の物語。ストーリーは平凡だが、目を奪われるのは、岸恵子の美しさだ。最近のファッション誌でも十分に通用しそうな顔立ち。アカ抜けていて、奔放で、ほんのりと小悪魔的な色気もある。ほかの岸恵子作品を観たくなった。


山本モナ、渡辺淳一、鈴木おさむ、カレー鍋

 今月は、企画提出の嵐。あれも、これもとやることが多くて、今日も、せっせとパソコンに向かう。20代のころは企画を考えるのがずいぶん好きだったけど、最近は、疲労困憊することが多い。パソコンと一緒でときどきフリーズする。それでも、集中。
 20時半に退社。帰路、「AERA」を読む。山本モナと渡辺淳一の対談が面白い。渡辺淳一って、ユーミンの旦那に似ていると思う。75歳にしては若い。枯れていない。渡辺氏は言う。「人生ってお金があるとか、いい家に住んでいるとか、そんなことよりも、豊かなメモリーを持つことが一番の幸せなんだから」「もう死期が近いというときに、あのときはあんなに好きだった男とあんなに素敵な恋をしたとか、あのとき死ぬほど悲しかったとか、あのときは猛烈に仕事をしたとか、そういうメモリーの量で幸せが決まるんだよ」。そうだなって思う。思い出の熱量が、やがて生きる拠り所となるのだ。最近、死ぬほどとか、猛烈とかにほど遠い人生。反省。渡辺淳一の小説が読みたくなった。山本モナも見直す。新連載の鈴木おさむのコラムも面白かった。
 夕食は、この冬、流行っているというカレー鍋。カレーうどん好きとしては、うれしい限り。味も似ていて、おいしい。余ったスープをご飯にかけて食べてしまう。脱メタボは遠い。

仕事初め、川上弘美『aqua』、添い寝

 今日から仕事。気づいたら休みが終わっていて、いつもの電車に乗って、いつもの風景。久しぶりの仕事は、やっぱり肩が凝る。午前中は、年賀状の返信。毎年、辛酸なめ子さんの年賀状が楽しみ。下ネタなんだけど、ユニークで健康的。女子校出身の人らしい妄想がほほえましい。
 午後から「電子辞書」と「男性用機能下着」について、小さい原稿を書く。カラーでワンセグも見られる電子辞書があるらしい。多機能すぎて、果たして使い尽くせるのか疑問。
 夕方から長い打ち合わせがあり、退社は21時。帰路、川上弘美の『aqua』を読み終える。最近の川上作品は、文学っぽくて、優等生っぽくて、サロン的薫り。芥川賞選考員になって、ますます先生って雰囲気。長編が読みたい。『真鶴』は大好き。
 家に帰ると、「ねえ、パパ、一緒に寝ようよ」と娘。早風呂、早食い、早ストレッチのあと、すぐに娘と添い寝。「暑いよ〜」と言って、毛布から出した足が顔にぶつかり、泣きそうになる。

アメ横、星新一、「ルビーの指輪」

 お正月、「世界ふれあい街歩き」を観ながらの初ブログ。大晦日は、娘と一緒にアメ横へ。威勢のいいお兄さんらがズワイガニを叩き売り。カチンコチンに冷凍されているから、鮮度がいいのか悪いのかわからない。でも、安いな。狭い通りを押し合いへし合い歩き、年の瀬の風情を全身で感じる。
 途中、アンティーク時計や中古カメラを扱う店に吸い込まれる。60年代のブライトリングに釘付け。時代を感じさせない精緻でエレガントな文字盤。どうしてもこんなにも心を惹かれるのだろう。もしかして、前世で出会っていて、いま、劇的な再会を果たしているのだろうか。なんて、ぼんやり考えていたら、店主に「もう、小学生?」と聞かれる娘。とたんに機嫌が悪くなる。耳もとで「早く、帰りたいよ。そんなの関係ねー」とささやかれる。最近、都合が悪くなるとコソコソと話す娘だ。
 帰りに本屋に寄り、中野翠の新刊『本日、東京ロマンチカ』と星新一の『エヌ氏の遊園地』を買う。昨日、最相葉月の『1001話をつくった人 星新一』を読了したばかりで、久しぶりに星新一作品を読みたくなったのだ。ショートショートの第一人者で、1000編以上もの作品を残した星だが、文壇では軽視された。『1001話〜』を読むと、ずいぶんとその人生は不遇で、満たされることがなかったようだ。
 夜はほとんど、デパ地下で買ってきたという料理が食卓に並ぶ。女房と義母は、紅白歌合戦を観ながら、おばさんトーク。なんだか他人の家に上がり込んでしまったような気分になる。寺尾聡の「ルビーの指輪」が懐かしい。子供のころを思い出す。家族の団らんがあって、ぬくもりがあったあの時代。果たして、いま、そんな家族を作れているのだろうか。少し泣けてくる。仕方がないから、娘とじゃれ合って、そのうち、除夜の鐘を聞くことなく、いつの間にか寝入ってします。そして、新しい朝。

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プロフィール

Author:ナツメ
35歳。妻と娘(5歳)、義母の4人暮らし。職業はライター。趣味は読書、ジョギング、散歩。

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